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  • 執筆者の写真Bucho

腕の良いシェフを探そう



三ツ星ホテルの総料理長が提供するメニューはどれも美味しいですよね。季節に応じて、その時々の旬の食材を、研ぎ澄まされた感性がもたらす調理法や味付けで、その「素材」の良さを存分に活かしています。


不動産仲介営業も同じことです。たまに「あの物件はオレが決めてやった」みたいに、何を勘違いしているのか、「成約」=100%自分の実力みたいな言動をされる方がいますが…そんなことはありません。素材が良いから成約するんです。この場合の素材とは「物件」のことですね。


極論、いい物件は、誰が担当しても成約には至ります。でも「いい物件」とは、何なのか。答えは簡単です。相場より安い物件です。


しかしながら、昨日のblog(一括査定サイト ~天国と地獄~)にも書いているとおり、相場より安い物件というのは、なかなか世に出回りません。売主様とすれば、少しでも高く売りたいでしょうし、査定自体も高査定されている場合もあるため、割安感のある物件の出現はほぼないでしょう。


割安感のある物件=良い食材(素材)、とすれば、普通の食材を、どのように調理すればいいかを考えるのが、売買仲介の営業に求められるスキルだと考えます。素材(=物件)の良さを存分に引き出し(アピール)、料理の盛り付け方にも工夫をし(きれいに写真を撮るなど)、来るべきお客さまの来店を待つ(内覧希望の連絡)。ここに、営業の良し悪しは現れると思います。


ただ、逆に言えば、それが売買仲介営業の限界とも言えます。言葉は悪いですが、どんな腕の良いシェフでも、食材が腐っていたり、形や色が悪かったりすれば、美味しい料理を提供できないのと同じです。


だから、たとえば、売却活動をA社に依頼したけど、3か月経過しても成約に至らなかったから、同じ価格でB社に依頼する、などをしても結果は同じです。ラッキーパンチがあるとすれば、B社に切り替えたタイミングで強い動機を持つ購入検討者が発生し、購入に至った、ということぐらいで、本質的には反響状況は変わりません。セブン○レブンに置いて売れなかったものを、ファミリー○ートに置けば売れますか?それと同じことです。


情報の精度はともかく、スマホで何でも調べることができるこの情報化社会において、売主様は、物件を売りに出すこと=その物件が市場にさらされる、ということをより強く認識すべきと思います。そういう視点で考えれば、根拠のない査定価格を提示する営業や、なんら販売戦力を持ち合わせない営業に騙されることはないと思います。


美味しい料理を作ってくれるシェフを探したいですね。








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