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  • 執筆者の写真Bucho

査定書で確認すべきポイント|分譲マンション売却検討の方向け



こんにちは。メイヴスの津田(Bucho)です。


本日のブログは【査定書で確認すべきポイント|分譲マンション売却検討の方向け】と題し、記事を書いてまいります。


分譲マンション売却検討中の方がもっとも知りたい情報は【査定価格】だと思いますが、本来もっとも重要なのは、その価格の算出に至った【根拠】です。不動産一括査定サイトは原則、不動産会社1社のみの査定ではないので、極端に安価な価格提示はあまりないと拝察しますが、想定外の高値査定に踊らされ、捕らぬ狸の皮算用にならないよう、注意が必要です。この記事が、分譲マンションのご売却をご検討中の方の一助となれば幸いです。


 

株式会社メイヴスは 不動産【売買仲介】専門会社


■スタッフ全員が業務コンプライアンスの

 厳しい大手不動産会社出身

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 培ったあらゆる経験と高値成約ノウハウ


不動産取引に携わる者には必須と言える宅地建物取引士の資格を保有し、なによりも取引の安全性を最優先に考える、業務コンプライアンスの厳しい環境下で育ったスタッフの面々が売主様の利益を最大化させるご提案を行います。


 

それでは本題です。


分譲マンションの査定。


どの不動産会社もそうだと思いますが、大抵の場合、査定対象マンションの別のお部屋の直近の取引事例と査定対象マンション周辺の類似物件の取引事例、また、査定時点で販売中の物件(ライバルとなり得る物件)の販売価格等を確認するなどして、それら取引(販売中)事例と査定対象マンションを比較することで価格を算出しています(いわゆる「取引事例比較法」という査定方法のことです)。


▲ 大手不動産ポータルサイト「LIFULL HOME’S(ホームズ)」さんの公式サイト内【不動産用語集】で解説されています。


ホームズさんのサイトにも記載されていますが、この査定方法でもっとも重要なのは、その査定にあたり【多数の取引事例】を収集したなかから【適切な事例】が選択されているかどうか、です。


通常考える【適切な事例】とは、査定対象マンションと類似性(類似物件)のあるものですが、では、類似物件とはなんでしょう。


字面だけで見れば、査定対象マンションと似ている物件のことですが、ここで重要なのは【類似】の定義。たとえば、お部屋の広さ(専有面積)が同じくらいで築年数がほぼ同時期の物件なら、類似物件と言えるでしょうか。答えは「No」です。


なぜなら、専有面積や築年数以外にも、比較する(できる)項目はほかにもたくさんあるからです。


たとえば、バルコニーの方角が違ったり、階層(2階と10階は違いますよね)が異なったり、当然、室内の程度も違いますよね。また、査定対象マンション内の別のお部屋との比較であれば同じですが、査定対象マンションとは別のマンションとの比較となれば、分譲会社も違うしエントランス等の共用部分も違うし、もっと言えば、駐車場が機械式なのか平置きなのか?管理の状況は?マンション周辺の生活関連施設の充実度合い(距離含む)は?言い出したらキリがありません。


査定額を確認するうえで重要なポイント


例)査定物件:5階部分・80㎡・南向き・築25年・水回り設備の交換履歴なし


査定する営業さん「間取りも同じ真下のお部屋(4階)が2,500万円で売れているので、査定価格は2,600万円です!」。


査定を担当した営業さんからこのように言われたら、率直にどう思われますか?


まず、比較された真下のお部屋の【①室内の程度・状況】はどうだったか気になりませんか?もしかしたら、真下のお部屋はキッチンやユニットバスなどの水回り設備がすべて交換済み、いわゆるフルリフォームのお部屋だったかもしれないし、はたまた逆に、荒れ放題のお部屋だったかもしれないんじゃないか、と気になりませんか?


さらには、査定対象マンションはバルコニー側にビルがあり、査定対象の5階は眺望も抜けていて陽当たりがいいものの、比較対象の4階のお部屋は、隣接するビルの影響で陽当たり・眺望ともに悪かったのかもしれませんよね。


仮に、4階が室内程度×、眺望・陽当たり×で5階が室内程度◎、眺望・陽当たり◎だったとき、査定価格が100万円しか違わないとしたら、少し違和感を覚えますよね。


次に、類似性についてですが、これはなにも、室内程度や眺望のような目に見えるものだけではありません。当然ですが、その比較物件の【②成約の時期】も重要なポイントです。


前記の例の場合で比較対象となった4階のお部屋が2,500万円で売れたのが5年前ならどう思われますか?「今はもっと高いんじゃないか?」と思いませんか?(この記事を書いている2023年時点の福岡エリアの話)。よって、当然ですが、査定においては成約の時期にも類似性が問われますよね。


また、冒頭のホームズさんの解説されていますが、【③比較事例の数】も重要です。いくら同じマンション内で間取りが同じ1フロア下のお部屋の事例だからといって、この1件の取引事例だけで「査定価格は2,600万円です!」というのは、査定価格としての根拠が乏しい。査定対象マンションと同じマンション内の事例に限らず、他のマンションのそれとも比較することで、査定対象マンションが存するエリアのおおよその相場観も見えてくるはずです。


上述した内容を踏まえ、不動産会社から提示される査定書(机上査定書含む)を確認するうえで重要なポイントは、①(比較対象物件の)室内程度・状況、②成約の時期、③比較事例の数、です。査定書をご覧になるときは、この点をしっかりと確認されますことをおすすめいたします。


売りに出す=市場にさらされるという事実


言葉が適切ではないかもしれませんが、マンションの売却検討に限らず、なにかの【査定】を依頼するということは、ある種、査定対象物の市場における相対的な現実(価値)が示されるということです。だからこそ、その査定には、しっかりとした根拠が求められる訳です。それが、仮に、たった1件の比較事例に基づく査定…では納得感を得られないですよね。


納得感が得られないというと、その言葉尻だけみれば、想定よりも査定価格が安価だった場合と受け取られがちですが、想定より高かった(高すぎた)場合も同じです。


高値で査定されるのは、依頼者である売主様からすればうれしいもの。そのお気持ちはわかります。私だって同じ立場なら絶対にうれしいはず。でも、前記のように、根拠に乏しい高値査定は、査定を担当する営業の思惑(営業数字に追われている、なにがなんでも媒介契約を取りたい等)で補正されているかもしれないという可能性も、一度冷静になって見極めたいものです(高値査定をすれば売主様から気に入られるという安易な営業手法)。


業界は違えど、小売業の新商品の価格設定等は、しっかりとしたマーケティング(市場調査)を経て決まっています。これは、マンションの売却についても同じこと。価格の査定で、現実を把握したうえで、いくらで売り出すのが適正なのか考える。


いざ売り出して、ご自身が売り出したマンションが市場にさらされたとき、競争力(ライバル物件との力関係)はどうなのか?これを、売り出す前に見極めることが重要です。一度売りに出せば、ネット全盛の現代において、物件掲載後2,3週間もすれば、その時点における競争力の高低は自ずと、マンション購入検討者さんからの【お問い合わせの数】という数字で示されます。


「たしかにそうだが要は、売れればいい」


こんな声も聞こえてきそうですが、大切な資産であり当然にご愛着もおありのマンション。その売却は、いいことも悪いこともひっくるめて、売却成功の道筋をしっかりと示して様々な提案をしてくれる会社、営業さんに託したいものですね。



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