• Takayuki Tsuda

良い物件と巡り合うには …



ここ最近の話をひとつ。


一戸建ての購入を検討され、1年ほど前から物件検索を始めたお客さま。


当初は、注文住宅を検討され、土地探しをしていらっしゃいましたが、エリアや土地の形状、道路向きなど、当初希望していた条件面を多少譲歩しましたが、予算的に厳しいため、新築建売住宅も併せて、再検討に入りました。


建売住宅は、希望するエリア内に複数、売り出し中の物件がありましたが、土地面積が30坪ほどしかなく、【お庭のある家】を希望するお客さまとしては、検討外の物件ばかり。


新着売り出し情報をいち早く得ようと、様々なポータルサイトに会員登録し、希望する物件の売り出しを待ちましたが、待てど暮らせど、ご自身たちが気に入る物件の売り出しはありませんでした。


このまま待っていても、いつになるかわからないし、不動産会社の営業さんに相談しても、「昨今の建売市場で、お庭のある家は、なかなかありません。郊外の低層住居専用地域なら売り出しを期待できますが、お客さまの希望するエリア外にはなります…」とのこと。その営業さんが最後にぽつりと「中古物件は検討外ですか?」とおっしゃいました。そのときにはまったく検討していなかったので「はい」と答えましたが、中古ってどんなものなんだろうと気になり、自宅に帰ってから、【中古】の売り出し物件を検索しました。


検索してみると、なんと、希望するエリア内でお庭付き、なんなら、注文住宅検討時に、いいなと思っていたハウスメーカー施工の物件があるじゃないか。でも、築11年かー。11年経過した家ってどんなものだろう…と、1週間くらい悩んだ結果、内覧しないとわからないよね(当然)とのことで、その中古一戸建てを取り扱う不動産会社に連絡を入れ、翌週の週末に内覧することとなりました。


いざ内覧日。現在の所有者さんは転勤で遠方に行かれたそうで、空家の状態でした。これまで新築のみしか検討、内覧されていなかったため、やはり中古特有の使用感(当然)が気になる。けど、お庭もあるし、駐車場も2台取れる。間取りも動線もいいし、なにより、希望していたハウスメーカー施工なので、外観も好み。いいなー。でも、待てよ。中古にまで視野を広げたら、もっといい物件に出合うのかな。まだ、中古の内覧は一件目だし、もうちょっと探そうかな…との思いで、その営業さんに「この物件はどうですか?」と聞かれたときには「検討します」と答えました。


それから、1週間が経過しました。その間、ずっと中古物件の売り出し情報をくまなくチェックしていましたが、ピンとくる物件の新着は、なし。私たちの希望する物件は、中古でもなかなかないのかなー。この前の物件はよかったなー、と思っていた矢先、その物件の営業さんから、検討状況確認のお電話がありました。「まだ決めかねてます…」とお答えすると、「中古物件を1件しかご覧になられていないので、購入に躊躇されるんだと思います。よかったら、エリア外にはなりますが、築10年前後の中古物件を複数みてみませんか?所有者様が居住中の物件だと参考内覧は迷惑になるので、空家の物件に限られますが…」とのこと。週末の予定もなかったので、「お願いします」とお返事しました。


その営業さんに連れられて、築10年前後の中古物件を3件、内覧させてもらいました。でも、仮にこの3件が、私たちの希望するエリア内にあったとしても、たぶんピンとくることはなかったと思います。外観も、間取り・動線も、この前の物件の方が圧倒的によかったし、もっと言えば、築8年の物件もあったけど、築11年だったあの物件の方がきれいだった…はず(詳細に覚えてない)。「もう1回、あの物件をみませんか?」と営業さんがおっしゃてくれたので、時間もあったし「お願いします」とお答えして見に行くことに。


物件の鍵を段取りしてもらい、夕方、見に行きました。やっぱり、素敵。ほぼすべて、私たちの条件を満たしているし。「どうですか?」と聞かれたので「仮に購入するとした場合の流れを教えてください」とお伝えすると、売買契約までのスケジュールを事細かに教えてくれました。住宅ローンを利用する私たちは、【購入申込書】のほかに【ローン事前審査用紙】の記入も必要とのこと。「夫婦で話し合いたいので、一晩だけ考えさせてください」とお伝えし、その場を離れました。


自宅への帰路。車内で夫と話しましたが、お互いに気に入っていたので、結論は大方出ていました。そして翌日、話を前に進めてほしいとお電話すると、購入申込書と住宅ローンの事前審査用紙を書いてほしいとのことだったので、夫の仕事終わりに自宅に来てもらい、諸々、記入しました。今日は月曜日。住宅ローンの事前審査結果次第ではあるが、承認されれば、土曜ないし日曜に重要事項説明および売買契約。その時に手付金が200万円、契約書に貼付する印紙代が1万円かかるとのこと。諸々了承し、ローンの審査結果を待つことになりました。


翌日、担当の営業さんから着信がありました。内容は「昨日、購入申込をいただいた物件ですが、○○さん(お客さま)と同じタイミングで、別のお客さまから申込が入ったそうです…。そのお客さまは現金購入のようなので、所有者さんもそちらと契約したいとおっしゃっているようで…」とのこと。えーっ。あの物件、めっちゃよかったのに…。悔しい。どうにかならないかと営業さんに聞いても、「最終判断は所有者さんが決めますし、○○さんが逆の立場なら、この状況でどちらを選びますか?やっぱり現金のお客さんの方が安心ですよね…」そりゃそうだけど…。悔しい。


結局、その物件は、現金購入の方と契約が終わったようです。後ろ髪引かれる思いですが、売れてしまったものは仕方がないので、また別物件を探すしかない…。その営業さんは、今後も物件を紹介してくれるようなので、仕切り直して探そう。← 今、この状況。



上述した内容は、弊社の営業スタッフが直近で経験した内容に基づいています。お客さまにお伝えしたアドバイスは一点のみ「購入可否の判断を早くしましょう」。


マイホームの購入は、生涯でもっとも高価な買い物だとは重々承知の上で、購入可否の判断を早くすることをおすすめしています。なぜか?答えは上述のとおりで【気に入った物件が買えなく】なるからです。ご自身が気に入る物件は、他の方も気に入る可能性が高いということを認識する必要があります。分譲マンションとは異なり、一戸建ては、一つとして同じ物件は他にはなく、いつ売り出されるかもわかりません。真剣に探している方ほど、今回のお客さまがされていたように、新着物件の情報収集に余念がありません。いい物件を見つけたい方は、ここをさぼらないようにしたいですね(弊社では、お客さまの希望条件にあった新着物件を電話やメールでお知らせしていますので、さぼっても大丈夫ですよ笑)。


また、上述のケースでは、現金購入vs住宅ローン購入の図式でしたが、ローンvsローンの状況もあり得ます。その際、優位になる可能性が高いのが【直近で住宅ローン事前審査の承認を得ているお客さま】です。どちらにしても当該物件でもう一度出し直しとなりますが、仲介営業の立場上、直近で承認を得ている方には安心感がありますので、承認を得られることを前提に契約書類の作成等を行うことができ、最短で契約できるように所有者様に働き掛けてくれるため、結果的に、同時期に購入申込をいれたライバルに差がつきます。


私たちとすれば、お客さまには、ベストな物件と出合い、契約いただきたいので、時間が許す限り、物件探しのお付き合いをさせていただきます。ただ、前記している弊社のアドバイスのご理解にご協力くださいませ。それが、良い物件に巡り合う重要なポイントです。


いい物件探し、お手伝いさせてください。