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  • 執筆者の写真Bucho

査定のご依頼について|福岡の不動産会社の営業日報的ブログ



こんにちは、buchoです。


GW最終日の今日、昨日からの雨が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。このブログを書いている13時現在では、高速道路も特に渋滞等は発生していないようですが、今後、帰省等で交通量が増えるかもしれまんので、運転にはくれぐれもお気を付けください。


さて、今日は久し振りに【売却編】。テーマは「査定のご依頼について」です。と言っても、長文化する予定ではありませんので、お付き合いいただけますと幸いです。


私たち株式会社メイヴスは、不動産の【売買】仲介を専門に行っていますので、日々、ご相談者様がご所有ないしご相談者の親族等の関係者様がご所有されている不動産の価格査定のご依頼を賜っております。


ご相談者様が、不動産の査定をご依頼する手段としては、ネットからが大多数。弊社も登録をしておりますが、一括査定サイトから依頼が来たり、公式ホームページやインスタから依頼が来たり、その経路は様々です。


そして、その価格査定の方法として、【机上による簡易査定】をご依頼される方がたくさんいらっしゃいます。机上による簡易査定とはなんなのかと申しますと、端的に表現すれば、「現地・室内等を確認することなく、公示地価や路線価、周辺の取引事例等で大方の価格を算出するもの」です。


大抵のことはネットで完結してしまうこの世の中、ネットでできることはすべてネットで終わらせたいですよね。私も同じ気持ちを持っているので、お気持ちはわかります。ただ、すべてがすべて、それでうまくいくとは限りません。


もちろん、机上による簡易的な査定でも、ほぼブレない価格をご提示できる物件もあります。たとえば、築10年以内の築浅分譲マンション(区分所有)。すべてがそうだと一概には言えませんが、築年数がそれほど経過しておらず、室内にそれほど大きな劣化もないと予測できるので、同マンション内や同マンション周辺の類似マンションの直近の取引事例や、その時点で販売中のマンションの販売状況等をみれば問題なく算出できます。


難しいのは、同じ分譲マンションでも、築年数がかなり経過している物件。築何年というのを断定するのは難しいですが、一つの目安とすれば、築30年以上でしょうか。もっと言えば、1981-1982年以前に建築された、いわゆる旧耐震マンションは、机上による簡易査定は難しいと個人的には考えます。


難しい=私及び弊社の能力が足りないと思われるのは癪なので、念のため、その理由を申しあげますと、なかなか【的を得た価格提示ができない】からに他なりません。もう少し掘り下げてお伝えしますと、この【的を得た】という部分について。この言葉の本質は、ご相談いただいた査定対象マンションの高値成約のポテンシャルを、机上では判断できないからという意味合いです。


当ブログをよくご覧になられている方はご理解いただいていると思うのですが、私は、ご売却のご相談をいただいた不動産が少しでも高く売れる手法をご提案したいと、本気で思っています。そのためには、机上による簡易的な査定ではなく、実際に室内を見させていただきたいというのが本音です(よくご覧になられている方、ご理解いただいてますよね?焦)。


かく言う私も、この業界に飛び込んだのは30歳のとき。縁あって、不動産売買仲介の大手に入社しました。当時は「何が何でも実績を残したい」との思いから、ご売却のご相談をいただき、いざ初面談という段階で、ある程度、早期に成約が見込める、いわゆる現実的な価格をお伝えしていました。そして、これら現実的な価格こそが査定価格だと思っていました。


でも、今になって思います。これは、半分正解半分間違い。


正解だと思う点は、査定価格とは、イコール【媒介期間内(3ヵ月)】で売れる価格。いくらで売れるかによって、ご相談者様のその後の計画が狂ってしまうこともあるでしょうから、査定はシビアでないといけません。


逆に、間違いだと思う点は、ファジーな表現になって申し訳ないのですが、その提示には、愛情や思い、情熱が伴っていない、ということ。なんか、字面でみると、超絶ドライで、自身の実績のために安く査定して早期に捌いているような印象だと思うんですけど、決してそういう意味ではないんです。


大手時代にこれと言った大きなクレームも起こしたことはないですし、大手を卒業した今でも、その当時、仲介をさせていただいたお客様から売却や購入の紹介をいただいたりしていますので、手前味噌ながらハートフルな営業をしていた(笑)と思っているのですが、「少しでも高く売れるように」といった努力が足りなかったという方が、しっくりくるかもしれませんね。


大手だけあって、たくさん入ってくる不動産の売却相談を、売主様から買主様に、右から左に流すだけなら、誰だってできる。まして、そこに愛情や思いも、リスペクトも情熱もなければ、ただの作業員ですよね。こんな作業員のような営業に、私だったら高い仲介手数料を払って、大切な資産である不動産の売却を依頼はしないかな。ま、大手という安心感はありますが、それだけ。営業目線でみれば、大手の看板がなくなったら、作業員未満であることは言うまでもありません。


作業員にならないために、何が必要かということを突き詰めたとき、不可欠なことは、ご相談者様に対する、また、ご相談対象の不動産に対する情熱を持つこと。具体的に言えば、ご相談者様が、より良い条件でお取引きできる策を真剣に考えること。もっと言えば、ご相談者様(対象不動産の名義人様)のお手元に残るお金が1円でも多くなるご提案を行うこと。これに尽きます。


もちろん、早期に現金化したいというご要望をお持ちのご相談者様もいらっしゃいますが、その、時間的なご要望を叶えるのは前提で、そんな状況下においても、お手元に1円でも多くのお金が残る提案をすることが必要という意味合いです。


思いのたけが長くなりましたが、話を本題に戻しますね。


机上による簡易的な査定であっても、ほぼブレることのない価格を提示できる物件の場合であれば、弊社が実査(室内を拝見した上で価格提示をすること)を求めません。ただ、上述したような築年数がかなり経過したマンション等の場合は、少しでも高く売れる方法を考えたいので、室内を一度、拝見させてください。


もちろん、弊社のみならず、他の不動産会社さんもお呼びになられた方がいいと思います。そのなかで、最良なご提案をしてくれる会社に、販売をご依頼されることが、間違いのない不動産取引の第一歩ではないでしょうか。


ご相談者様に対して最良のご提案を行うという点で、業界内の競争が激化することを、私は望んでいます。じゃなければ、この業界に未来はないという危機感すら抱いているためです。烏滸がましくも、世直しするつもりなど毛頭ありませんが、看板を武器にした作業員が蔓延る業界に、弊社が一矢報いることで、結果として、業界全体のレベルアップに繋がれば、これ幸いかなとは思います。


ではまた。



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