売買契約書の重要性
こんにちは、buchoです。
火曜、水曜が定休日の弊社の週のスタートは木曜日。9月も終盤に差し掛かり、なにかとバタバタしておりますが、諸々の案件を、ミスのないよう遂行してまいります。
さて、本日のテーマは【売買契約書類の重要性】についてです。
このようなテーマを振りかざすと「契約書なんだから重要に決まってるだろー」との声が聞こえてきそうですが、ご容赦を…。
現在、とある不動産の売買契約に向けて動いているところですが、現時点で不確定事項が多く、買主様には大変ご迷惑をおかけしている状態です。ただ、それら不確定要素をご理解くださり、条件成就を前提にご準備いただいておりますので、弊社といたしましては、非常に助かっているところです。
その準備に差し当たり、当然ながら、売買契約書や重要事項説明書等の作成が必要となります。本日のテーマは、これらの書類についての重要性についてです。一言で言ってしまえば、契約書は「有事の際の取り決め」。その重要性はこれに尽きます。
現在、やり取りを行っているのは法人(宅建業者)さんであり、その重要性を認識されているため、ストレスなく打合せが進んでおります。ただ、認識が薄い営業さんがいらっしゃるのも現実です。認識が薄いとどうなるか…、当然、売主さんや買主さんに迷惑がかかってしまいますよね。
私の前職時代、このような売買仲介営業(若手)がいました。
「万一、売買契約書に記載の引渡期限に売主さんの準備が間に合わなくても、引渡期限を延ばせば問題ないから大丈夫」などと言っていました。でもこれって、すごく危険ですよね。当たり前ですが、買主さんから「期限に間に合わないなら違約ですね」と言われてしまったら、売主さんの契約違反となり、買主さんに違約金の支払いが必要になります。これは、一般的な売買契約書に謳われているものであり、その記載内容に基づけば、違約金の請求をするのは買主さんの「権利」です。よって、この一面だけをみると、この営業は「契約書類の重要性」についての認識が薄いと言わざるを得ません。
あくまで、契約の当事者は、売主さんであり買主さん。一不動産仲介営業が決めることではありません。まずは、ここを強く認識することが大切です。
この意識が高まれば、売買契約からお引渡しまでのスケジュール感を、売買契約前にしっかりと考え「契約から引渡までに●●の準備があるから、引渡期限は▲▲迄にしよう」とか、余裕をもった日程の設定ができるはずです。契約から引渡までの道筋が見えていないから、無理のあるスケジュールになり、期限に間に合わなくなり、最悪のケースを招くのです。
ここに対しての認識が高い営業は、そもそも、無理のあるスケジュールにならないよう、契約前どころか、売主さんから物件の販売依頼をいただくときに、契約から引渡までに必要な準備事項をしっかりと伝えているため、トラブルの種すら発生しません。
そして、契約書について。
冒頭に申しあげましたように、契約書は「有事の際の取り決め」。意味合いの大半は、このために作成し、売主さんと買主さんの間で取り交わしているといっても過言ではありません。
もちろん、契約したのちに契約解除することを前提に契約行為を行う方はいらっしゃいません。なので「そこまで決めておかないといけないの?」と感じる文言が契約書に記載されていることもあろうかと思います。ただ、これこそが契約書の大切な役割なんだと、私は思います(分かっている人にとっては当たり前のことですが…)。
たとえば、【契約後、●●が発生して引渡が叶わない→契約解除?】。
●●は売主さんが悪いから、売主さんの違約?そえとも、誰の責めにも帰すことのできない事情だから白紙解除?それとも、買主さんが悪い?
このようなことがあったときに、困らないようにするために、何かあった時のための取り決めを書面でしておくのが「契約書」の役割です。言った言わない、聞いた聞いてないを防止するだけではなく、いつまでに、何をしないといけないのか、それらをはっきりさせるために当事者間で取り交わすのが「契約書」です。やはり、有事の際の取り決め的な意味合いですよね。
有事の際の取り決めにもかかわらず、自身のハンドリングが悪かったために、引渡期限を軽い気持ちで変更しようとする、簡単に変更可能だと思っている仲介営業…。これは、レベルがどうこうではなく、それ以前の問題のように感じます。もし万一、弊社の営業担当者で、このようなスタッフがいたら、まずその意識から是正させますね。
「あー、それなら大丈夫ですー、とりあえず契約しましょー」的な営業を窓口にして契約するのは避けましょうね。実際にいるんです…。気をつけましょう。
ではまた。
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