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執筆者の写真Bucho

売却編:いい営業の見極め方(難しい…)



こんにちは、buchoです。


今日は10/28ということで、10月もあと4日。バタバタする月末の金曜日、普段より交通量が多いかもしれません。お車等を運転されます方、くれぐれも事故のないよう、お気を付けください。


来月のカレンダーをみていると、11月は、祝日が二つあります。11/3(木)文化の日、11/23(水)勤労感謝の日。ハッピーマンデー制度により、祝日が月曜になることが多くなった昨今において、この二つの祝日は従来と変わらず、固定。


弊社の定休日は火曜、水曜なので、土日祝日が休みの方とは休みが重ならず、夜食事をしたり、年末年始やお盆休みに会ったりするくらいで、なかなか都合がつきづらいんですが、勤労感謝の日は水曜で弊社もお休みです。普段、お互いの時間が折り合わない人と普段よりたくさんの時間を共有できれば、なんて今から考えています 笑


さて、今日のblogは売却編。テーマは「いい営業の見極め方」です。


当blogでも過去に何度か、同種の記事を書いていますが、実際に見極めるのは難しい。売却の場合、見極めるタイミングは「売却相談・査定」時がメインとなりますので、基本的には「初対面」の営業の「人となり」を見極めないといけないので、尚更ですね。


普段の交友関係においても、初対面で仲良くなる人も当然いるかと思いますが、なかには、初対面からしばらくして、その人の良さに気付いて、仲良くなるパターンも多いのではないかと思います。逆に、初対面のときにはいい人に見えた人も、付き合いを重ねるうちに、その人の嫌なところが目立つようになり、自ら積極的に絡むことを躊躇するなんてこともあろうかと思います。


このような記事を書いているのに、こう言ってしまうとなんですが「初対面で人を見極めることは不可能」。たとえば、企業で採用面接を何年も担当している人がいるとして、その人が「見極める力」をもっているとすれば、採用のミスマッチはおきません。たとえば、プロ野球のスカウトが、その選手の能力を「見極める力」があれば、ドラフトのミスマッチもおきません。新卒採用もプロ野球のスカウトも、初対面ではなく、複数回会っているにも関わらず、です。


この二つの例は、極論過ぎる部分もありますが、初対面で人を見極めることは難しいというのは、紛れもない事実。じゃあ、どうやって見極めたらいいのか。抽象的な表現になりますが、最後は「自身とウマが合うかどうか」が大切かなと思いますが、ただ、目的はあくまで、売ってくれそうな人を探すこと。私がこの業界にいて感じたことなので、人によっては「それ違うだろー」と違和感を持たれる人もいるかと思いますが、それは「表現の自由」笑 私なりの見解を書きたいと思います。


まず、前提として、「なぜ、見極めなければならないのか」という点。これも、当blogで何度も書いていますが、不動産取引の成功の秘訣として最も重要なのは「人」。この場合の「人」というのは、営業のことですね。たとえば会社の規模で選んだり、(不動産取引の経験のない)知人におすすめされた誰かに頼んだり…。これはもしかしたら、後悔することになるかもしれません。ストレスが溜まるかもしれません。だから「人」で選ぶという前提は押さえておきたいところです。


次に、当たり前のことを列挙します。


 □ 時間に無断で遅刻しないか

 □ 清潔感があるか

 □ 聞いたことにしっかりと回答できているか(不動産の知識の面)

 □ わかりやすい言葉で話しているか

 □ 熱意がありそうか


こんなの、不動産の仲介営業に限ったことではなく、営業としては当然のことですね。だから、一つひとつを深掘りはしません(ただでさえ、長文なのに…)。


ここからが本題。繰り返しますが、あくまでこれは私の考え方ですので、人によっては「違う!」と思われることもあろうかと思います。ただ、少なくともこれらは私の本音です。



■ 売主さんからの質問①

「一般媒介で複数社に依頼しようと思うけど、いいですか?」


→ 営業Aさんの回答

「はい、よろこんで!」… ×


→ 営業Bさんの回答

「営業活動を精一杯頑張りますので、当初3ヶ月間はうちに専任をください!」… ○


私だったらBさんに依頼します。まず、Aさんには「絶対に売ってやる!」という熱意が感じられません。また、営業AさんもBさんも、どこかの会社に属していると思いますが、会社はボランティアではなく、営利目的。他社で契約されてしまうかもしれない一般媒介に、大きな広告予算が割り振られることなんて基本的にはない。だって、投じた広告費の回収ができないかもしれない訳ですから。大きな予算が割り振られることがあるとすれば、今度は逆に怖いです。売買案件がほぼないんじゃないか(=経験不足)と勘繰ります。営業からすれば、一般媒介とはいえ依頼される訳ですから、宝くじを買う感覚で営業しているんじゃないかな。宝くじは買わなきゃ当たらない=一般媒介でも締結しなきゃ売れることもない(仲介手数料が発生することもない)。私なんかは、自分本位の営業なんだなって思ってしまいます。


仮に、売主さんが過去に専任媒介で痛い目をみた等の理由で、一般媒介を選択される場合でも、営業Bさんのような言葉が営業から発せられるかどうかが見極めのポイント。一度、この質問を投げかけてみましょう。



■ 売主さんからの質問②

「(査定面談中)査定結果はいつ出ますか?」


→ 営業Cさんの回答

「持ち帰って後日、査定書類としてお持ちします!(キリッ)」… ×


→ 営業Dさんの回答

「今からお話しします」… ○


この場合、私ならDさんを信用します。まず、持ち帰る意味とはなんぞや?あなたプロだから、今、わかるでしょ?このあたりの相場観、ないの?相場観ないってことは経験がないんじゃない?って私は思います。


ほんとに持ち帰らないと査定価格が出せないとしたら、それはそれで怖い。会社の都合で経験のない人を私の査定によこしたのかもしれない。大切な資産である所有不動産を軽んじているのではないかと疑ってしまいますね。


おおよその場合、この持ち帰る作業というのは、営業戦術。査定というのは大抵複数の会社に依頼しているものです。たとえば、Cさんが売主さん宅に伺ったのが11月5日(土)だったとします。そして、売主さんがお声掛けをした会社のラストの査定が一週間後の11月12日(土)午前中だったとします。だとすれば「11月12日(土)午後に査定書をお持ちしたいと思いますがご都合いかがでしょうか?」となる訳です。全社の査定が終了したときにまた訪問=媒介契約の詰め(クロージング)をしたいという魂胆です。こんな古びた常套手段に踊らされないように注意したいものです。


まして、こんなスピード社会かつコロナ禍の世の中において、価格出せない…、また時間ください…。準備が足りなすぎません?手間に感じません?私ならこの手のタイプの営業はNGですね。



■ 売主さんからの質問③

「(もうすでに5社査定が終わっている状態で)最後の会社の査定が3日後なので、それからどこに依頼するか決めます」


→ 営業Eさんの回答

「わかりました!ご検討のほど、宜しくお願いいたします!!」… ×


→ 営業Fさんの回答

「その会社の査定を待たず、私に任せてください!」… ○


これも上記①に近いかなと思いますが、熱意の問題。売主さんとしても、このFさんの査定の段階で6社目(依頼した会社の数が多い気もしますが)。査定対象の不動産のおおよその価格すらわからない0の状態から売却検討を始めたとしても、5社も6社もの話を聞かれたら、何となく価格帯がわかっているはず。価格面だけでみたとき、たとえば、すでに査定が終了した会社の査定価格が2,500~2,800万円だったとします。その状態で、3日後の査定を待ってもそのゲージ内におさまると思われませんか?仮に「3,200万円!」と言われて、その価格を鵜呑みにされますか?


不動産会社が査定に使う材料は、基本的には同じ。過去の取引事例が中心になります。これは、宅建業者であれば、誰でもそれらの事例の閲覧が可能。一般的には、査定対象不動産と近似する直近の事例をもとに、査定価格を割り出します。たとえば、査定対象不動産が分譲マンションの5階だったとして、半年前に真上の6階部分の同タイプの間取りのお部屋が、室内程度もほぼ同じ状態で、2,600万円で売れていたとします(当然、これ以外の事例も含めて査定が必要です。もしかしたら、2,600万円で成約ということ自体、ラッキーパンチだった可能性も否定できないので…)。こうなると、各社、この金額を軸に査定価格を提示しますよね。そんななかで「3,200万円!(キリッ)」。私なら信用しません。


と考えると、3日後は、これまでの査定額のゲージ内におさまるか、営業的な思惑により価格をふかされて終わるかのどちらかです。そのあたりのことをFさんは分かっているから「私に任せてください!」とクロージングをしているはずです。


これも結局は、売主さん次第です。3日後を待ってみたいと思われたら、待った方がいいですが、ここで大事なポイントは、その言葉を営業が発するかどうか。熱意の違いが、言葉に表れます。ここも、いい営業さんを選ぶにあたって重要なポイントではないかなと、私なんかは思います。



売主さんからの質問に対する営業の回答の例を三つほど挙げましたが、なぜこれらが「いい営業選び」のポイントになるかというと、また前提に戻ります。不動産取引を成功させるポイントでもっとも影響を及ぼすのは「人」。担当営業です。


考えてもみてください。この先、売主さんが選んだ営業は、その物件の販売活動を行うんです。対象不動産の広告活動をして、買い手さんを募ります。いざ内覧。不動産購入は大きなお買いもの。買い手さんは買い手さんで不安を抱えていらっしゃいます。その買い手さんの不安を解消してあげるのが担当営業の仕事です。売主さんからすれば、担当営業こそが売却の生命線。その営業が上記①~③のような、熱意のない営業だったら、不安じゃないですか?


ほんとに自分の物件をちゃんとアピールしてくれているんだろうか?買い手さんの背中を押す提案をしてくれているんだろうか?そんなことを考えはじめると、後悔&ストレスとなってしまいますね。査定時に売主さん自身に向けられた営業としての刃が強ければ強いほどに、買い手さんにもその刃を向けるはずです(刃というと表現がキツイですがご了承ください…)。スマートではなく泥臭い。肝要なのは人間力。私なら、そんな営業さんに売却を任せたい。


長々となりましたが、最後に不動産仲介営業のフォローを一つ。①販売価格がいわゆる相場よりも高かったり、②築後間もないマンションで億単位のハイクラスの物件だったり…これらは、買い手さんからの反響自体、なかなか得られません。ちゃんとした広告をしている前提で断言しますが、これは営業の責任ではありません。要は、需要と供給の問題。市場にさらされた物件が①の場合は販売価格と不動産にギャップがあり、競争力が低い、②の場合は、ハイクラスであるが故に、買い手さんの絶対数(分母)が少ない訳です。売れなければ「販売する会社を変更する」という選択の前に、まずは、ご自身が信用した営業さんとしっかりと話をして、なぜ売れないのかの「現実」に目を向けた方がいいと思います。それが、より良い不動産取引に繋がると私は思っています。


偉そうなことを拙い文章で長々と…大変失礼しました…。でも、本音なので、お許しください。このようなことを書くと、ドライな印象を持たれるかもしれませんが、決してそんなことはありません。私に売却のご相談をいただきましたら、いいこと悪いこと、お耳の痛い話もひっくるめて、気のすむまで、何時間でもお打合せさせていただきます!もちろん、売れるまでずっとお付き合いしますので、ご安心くださいね。


ではまた。



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